発酵とは何か?仕組み・微生物・腐敗との違いをわかりやすく解説【03-1】

発酵とは何かを仕組み・微生物・腐敗との違いから解説するイメージ

ビールをはじめ、ワインや日本酒、味噌やヨーグルトなど、
私たちの身の回りには「発酵」によって作られているものが数多くあります。

しかし、「発酵とは何か?」と聞かれると、なんとなくのイメージはあっても、はっきり説明するのは難しいかもしれません。

発酵は、ビールの味や香りを生み出す重要なプロセスでもあります。

この記事では、

・発酵とは何か
・どのような仕組みで起きているのか
・腐敗との違い
・アルコール発酵の基本

を整理しながら、
ビール理解につながる「発酵の全体像」をわかりやすく解説していきます。

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発酵とは何か(発酵を定義)

発酵とは、微生物の働きによって、物質が別の物質に変化する現象のことを指します。

もう少し具体的に言うと、

糖などの成分が、
微生物によって分解され、
アルコールや酸などの別の物質に変わることです。

この変化によって、

・味が変わる
・香りが生まれる
・保存性が高まる

といった効果が生まれます。

ビールにおいては、この発酵によって、アルコールと炭酸が生まれます。
このように、酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸を生み出す発酵を「アルコール発酵」と呼びます。

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微生物とは何か

発酵を起こしているのは、「微生物」と呼ばれる非常に小さな生き物です。

代表的なものとしては、

・酵母(発酵例:ビール、ワイン、日本酒など)
・乳酸菌(発酵例:ヨーグルト、チーズ、キムチなど)
・麹菌(発酵例:味噌、日本酒、醤油など)

などがあります。

ビールの場合は、この中でも「酵母」が重要な役割を果たします。

酵母は、糖をエネルギーとして取り込み、その過程でアルコールや炭酸を生み出します。

つまり、発酵は単なる化学反応ではなく、微生物の活動によって起きている現象だといえます。

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発酵と腐敗の違い

発酵とよく似た言葉に「腐敗」があります。

どちらも微生物によって物質が変化する現象ですが、この2つは意味が異なります。

発酵とは

人間にとって有益な変化

・美味しくなる
・保存性が高まる
・栄養価が変わる

といったプラスの変化が起こる場合、それを「発酵」と呼びます。

腐敗とは

人間にとって有害な変化

・異臭がする
・食べられなくなる
・健康に悪影響がある

といったマイナスの変化が起こる場合、それを「腐敗」と呼びます。

つまり、発酵と腐敗は本質的には同じ現象であり、
その結果が人間にとって有益かどうかで呼び方が変わります

発酵と腐敗の関係はどうなっているのか

発酵と腐敗は、まったく別の現象ではなく、どちらも「微生物による分解」という点では同じものです。

違いは、その結果が人間にとって有益かどうかにあります。

そのため、発酵と腐敗は、同じ仕組みの上にある現象といえますが、必ずしも連続的に移行するものとは限りません。

例えば、

・発酵に適した微生物が働けば「発酵」
・別の微生物が優勢になれば「腐敗」

というように、どの微生物が働くかによって、結果が変わります。

また、微生物は空気中や食品など、身の回りのさまざまな場所に存在していますが、温度や酸素、水分などの条件によって活動できるかどうかが変わります。

そのため、

・発酵が起こる場合
・腐敗が進む場合
・ほとんど変化しない場合

といった違いが生まれます。

つまり、発酵と腐敗は同じ原理に基づきながらも、環境や微生物の違いによって結果が分かれる現象だといえます。

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アルコール発酵とは何か

ビールにおいて重要なのが「アルコール発酵」です。

アルコール発酵とは、
酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸を生み出す発酵のことを指します。

アルコール発酵の流れ

ビールの場合、次のような流れで発酵が進みます。

・モルト(麦)から糖が作られる
・酵母がその糖を取り込む
・アルコールと炭酸が生成される

この過程によって、
甘い麦汁が「ビール」へと変化します。

モルトと炭酸は別記事に整理してます。文末の関連リンクより本記事と合わせてご覧ください。

なぜアルコールと炭酸ができるのか

酵母は糖をエネルギーとして利用しますが、その際に糖を分解する過程で、アルコールと炭酸を生成します。

これは、糖が微生物によって分解され、別の物質へと変化する「発酵」の一種です。

酵母は、酸素が少ない環境でも活動することができ、その中でエネルギーを得るために、糖をアルコールと炭酸へと変換します。

この仕組みによって、甘い麦汁がアルコールを含む飲み物へと変化していきます。

この「副産物」が、ビールにとっては重要な要素となります。

・アルコール → 飲みごたえやボディ
・炭酸 → 口当たりや爽快感

つまり、発酵は単にアルコールを作るだけでなく、ビールの味わい全体を形作るプロセスでもあります。

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(参考)アルコール以外の発酵

発酵には、ビールのような「アルコール発酵」以外にも、さまざまな種類があります。

例えば、

・乳酸発酵(ヨーグルト、チーズなど)
・酢酸発酵(酢など)
・麹による発酵(味噌、日本酒など)

といったように、微生物の種類や働きによって、生まれる物質や特徴が変わります。

この記事では、ビール理解のために「アルコール発酵」を中心に扱いますが、発酵という現象そのものは、さまざまな食品や飲み物に共通しているものです。

詳細は別記事(ビールの発酵は他のお酒や発酵食品と何が違う?ワイン・日本酒・味噌との違いを解説【03-4】)で整理していきます。

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実際に飲んだときの感じ方

発酵は目に見えないプロセスですが、飲んだときの印象には大きく影響しています。

例えば、

・アルコール感の強さ
・炭酸の感じ方
・香りの出方

といった部分は、発酵によって生まれています

実際にビールを飲むときは、これらの中のどれか一つでも意識してみると、
感じ方が少し変わってきます。

例えば、

・アルコールの感じ方
・炭酸の強さや口当たり
・香りの出方

といった要素に注目してみると、「発酵によって作られている」という実感が持てるかもしれません。

普段何気なく飲んでいるビールも、発酵という視点を持つことで、違った楽しみ方が見えてきます。

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ビール好きとして思うこと

ビールを醸造するうえで、「発酵」は、作り手にとって特に重要な工程のひとつだと思います。

普段飲む側からは見えにくい部分ですが、この発酵がビールの風味に大きな影響を与えています。

特にクラフトビールが好きな方にとっては、興味深いポイントではないでしょうか。

「発酵」を知ることで、

ブリューパブやビアバーでの会話のきっかけにするもよし、
ビールを飲むときの楽しみ方の一つにするもよし、
飲んだときの疑問を深める視点にするもよし。

少し視点を加えるだけで、ビールの楽しみ方は広がっていきます。

ビールを飲むときの楽しめる要素のひとつとして、発酵という考え方を取り入れてもらえたら嬉しいです。

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まとめ

発酵とは、微生物の働きによって物質が変化する現象です。

・微生物が関わるプロセスである
・糖がアルコールや酸などに変わる
・味や香り、保存性に影響する

また、発酵と腐敗は本質的には同じ現象であり、
人間にとって有益かどうかによって呼び方が変わります。

ビールにおいては、酵母によるアルコール発酵によって、
アルコールと炭酸が生まれ、
飲み物としてのビールが完成します。

この「発酵」という視点を持つことで、
ビールの見方は大きく変わっていきます。

次の記事では、
ビールの発酵に焦点を当てて、
その仕組みや流れをさらに詳しく見ていきます。

▶ ビールの発酵とは何か?アルコールと炭酸が生まれる仕組みを解説【03-2】

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関連リンク

▶ ビールのモルトとは? ビール原料「麦芽」の役割・味への影響・雑学をまとめて解説【07-1】

▶ ビールの炭酸とは何か?泡・刺激・味の仕組みを全体像で解説【B-11-0】

▶ ビールの発酵は他のお酒や発酵食品と何が違う?ワイン・日本酒・味噌との違いを解説【03-4】

■ ビール・クラフトビールの基礎知識

 ▶ ビール・クラフトビール基礎記事一覧
 ▶ ビールの発酵と酵母を読み解く ― 仕組み・違い・種類まで全体像を整理【03-0】

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